洞性頻脈について

洞性頻脈について

皆さん,こんにちは.YMC medicom です.今回のテーマは「洞性頻脈(どうせいひんみゃく)」です.

健診等でひっかかった時の対処方法・注意点なども交えて記載しております.

皆さんは健康診断で「洞性頻脈(どうせいひんみゃく)」と指摘されたことはありますか?

そもそも正常な心拍数は,50~100回/分とされてます.

つまり,100までは「正常」でここまでを「正常洞調律(せいじょうどうちょうりつ)」といいます.

健康診断で「洞性頻脈」と指摘された場合,心拍数が100を超えてますよ!ということです.

この「100」というのが,まずは一つの目安になりますので覚えておいて下さいね.

それでは洞性頻脈はいけないのでしょうか?

もちろん良いも悪いもケース・バイ・ケースになりますが,

多くの場合心拍数が100~120回/分程度であれば問題なく経過観察となる場合が多いです.

しかし心拍数が120回/分を超える場合は,場合によっては精密検査が必要になる事があります.

では実際にどのような検査が必要になるのでしょうか?

単に緊張などで一時的に心拍数が上がっているだけであれば問題ないのですが,そうでない場合は以下のような検査が必要となる場合があります.

例えば,

採血検査貧血はないか?甲状腺などのホルモンの数値に問題はないか?

心エコーで心臓の動きは悪くなっていないか?

ホルター心電図(24時間つけっぱなしの心電図検査)で他に悪い不整脈がでていないか?

などを調べます.

原因が確認できれば治療を行います.

貧血であれば貧血の治療を,内分泌系の異常ならホルモン治療などです.

でも実際はこれといった原因がわからない場合も多いです.

その場合は,まずは様子見をしますが,場合によっては脈を遅くするお薬(β遮断薬など)を使う場合もあります.

以上,洞性頻脈に関して簡単に説明しました.

まとめですが,洞性頻脈とは,心拍数が100回/分を超える状態のことをいいます.

生理的な心拍数上昇であれば問題ありませんが,中には背景に病気が隠れている場合もあります.

原因が特定できれば,根本治療が行える可能性もあります.

健診で指摘された場合や,安静時でも心拍数が120/分を超える場合は,一度は循環器内科での診察をおすすめします.

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