期外収縮について

期外収縮について

皆さん,こんばんは.YMC medicom です.


心電図では,よく「期外収縮」について相談を受けます.

さて,皆さんは上段・下段の波形で違いはお分かりでしょうか? 心電図に詳しい先生であれば,その違いがすぐに分かると思いますが…

正解は,上段は「心室性」期外収縮で,下段のは「上室性」期外収縮です.

「心室性」?・・・「上室性」?・・・

そう思った,コメディカルや一般の方々も多いと思うので,簡単にご説明いたします.

そもそも期外収縮というのは,心臓の「しゃっくり」のようなものなのです.

そのため,健常人でも一定の割合で認めることがあります.

では「上室性」と「心室性」の違いは何でしょうか?

「上室性」とは上の部屋,つまり心臓では「心房」のことで,「心室性」とは下の部屋のことで,その名のとおり「心室」を指します.

それぞれの部屋から電気の発火が起こることで,しゃっくり「期外収縮」は起こるとされてます.

では「上室性期外収縮」と「心室性期外収縮」で悪性度に違いはあるのでしょうか?

実は,一般的には「心室性」の方が悪性度が高いとされてます.

理由は多岐に渡るので,ここでの説明は控えますが,健康診断の心電図検査で「上室性期外収縮」の場合はその数が少なければ経過観察となることが多いですが,「心室性期外収縮」は数が少ない場合でも要精密検査となる場合が多いです.

なぜなら「心室性期外収縮」の場合は,背景に器質的な心臓疾患が隠れている場合が多いからです.

普段の日常診療で,「心電図がよくわからないな…」とか,「この波形って本当に大丈夫かな?」など疑問があれば,お気軽にご相談下さい.

私達専門医がお力になれれば幸いです.

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