大動脈弁狭窄症
大動脈弁狭窄症
皆さん,こんにちは.YMC medicom です.
今回のテーマは「大動脈弁狭窄症」です.内科系の先生方は馴染みがあるかもしれませんが,コメディカルや一般の方々は,耳にはしたことはあるけれど,詳しくは知らないという方も多いかもしれません.
「大動脈弁」とは,心臓にある4つの逆流防止弁のうちの一つで,血液が心臓から出ていくときの最後のところです.
「大動脈弁狭窄症」というのは,その「大動脈弁」が加齢とともに,少しずつ開きにくくなり,心臓の出口が狭くなってしまった状態です.
イメージとしては,マヨネーズの口を思い浮かべてみるとわかりやすいです.マヨネーズの口はとても狭いので,押し出すのにグイっと押さないと出ませんよね.そのような現象が心臓にも起こっていると考えて下さい.
そのため,心臓は,血液を全身に送り出すときに,その狭くなった大動脈を通過させないといけなくなるため,ものすごい負荷がかかることになってしまいます.
それが続くと,ある時,
- 心臓が痛い
- めまいがする
- 息が苦しくなる
などの症状をきたすようになります.最悪の場合,突然死につながってしまうこともあります.
加齢病なので,誰もが罹り得る病気ですが,症状がでた時にはすでに進行していることも多く,やはり,定期的なチェックが必要です.
重症度に応じて治療方針は様々なので,専門医の所見判読が重要となります.
患者様の手術のタイミングなど逸しないためにも,われわれ専門医の判読を適宜活用して,医療の質向上に繋げていただけたら幸いです.